大判例

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大阪地方裁判所 昭和43年(ワ)7660号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕第二、原告有紀の傷害の内容

<証拠>を綜合すれば、原告有紀は本件事故により頭部外傷Ⅱ型、外傷性頸部症候群、顔面裂創の傷害を受け、原告ら主張どおり(請求の原因三の(一)の1)の各病院に入院して治療を受けたが、顔面裂創により、左口角部より左頬部にかけて鍵型に幅一ミリ長さ四センチ、幅二ミリ長さ二センチのかなり著明な瘢痕を残し、一部ケロイド反応のある、外傷性瘢痕ケロイドとなつたこと、又頭部外傷後遺症として、頭痛、易怒的性格変化、脳波異常が残つている(但し神経学的には異常と認められない程度、なお甲第九、第一六号証には、今後一〇年以上にわたつて治療を必要とする旨の記載があるが、右は何の医学的根拠もないまま記載されているもので、この部分はたやすく措信しない)事実が認められ、右認定に反する証拠はない。

第三、損害額

一、原告有紀

1 慰藉料

金二、〇〇〇、〇〇〇円

前掲各証拠によれば、原告有紀は、本件事故当時満五才の幼女で、前記認定のとおり母親と共に歩道上のバス停前でバス待ちしていたところへ加害車が歩道に乗り上げて来て受傷したもので、被害者側に何の過失もない全く不慮の災難に遇つたというほかなく、その上前記のとおりの傷害、とりわけ瘢痕は女児の外ぼうに著しい醜状を残す程度と認めるに十分であり、且つ前掲甲第一七号証によれば、同原告の外傷性瘢痕ケロイドは、整形外科的治療を必要とするところ、幼少のため直ちに手術施行ができず成年に達してから施行することとなり、その間同被告において顔面に醜状を残したままの状態を余儀なくされると共に、手術後は多少の改善が得られるのみで、外観上醜状が認め難い状態まで改善されることは困難であり、又手術施行までの間にもケロイドの再発増大等の症状悪化の虞れもあり、向後一年に数回は専門医の診察を要するものであることが認められるので、かかる事情および後記原告勇、同淑子に慰藉料請求権を認めない事情やその他本件に顕れた一切の事情を考慮して、慰藉料を金二、〇〇〇、〇〇〇円と認めるを相当とする。(吉崎直弥)

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